昨日、山口幸二さんの現役引退セレモニーが大垣競輪場で行われたので行ってきました。私は競輪祭より前に引退の話を伺っていたので、今大会はいろんな意味でシンドイ四日間になりました。幸二さんには本当に可愛がってもらいました。少し前に引退を決心された話をご本人から伺いましたが、実感が湧かなかった事やいろんな思いがあり過ぎて、労いの言葉をかけようにもなかなか言葉がまとまりませんでした。『俺は幸二さんの事を何でこんなに信頼しているのか』まず思い浮かんだのは、自分は山口幸二のプロフェッショナルの部分に大きな影響を受けてきたんだということ。それは言葉としてではなく、真剣に競輪に向き合い、“一流で居続ける”ということがどれほど難しいのか、どれほどもがき苦しんでいかなければならないのか。それを身近で見たり感じることで、自分の甘さを恥じて自らを奮い立たせて、立ち上がってこれたんだと思います。選手生活の中では若い頃に練習量が多いとか才能があるというだけで一回目のピークは誰にでも来ます。その後は壁にぶち当たる事を何度か経験をし、挫折する者と乗り越えていく者に分かれていきます。結局、一流とは才能の優劣ではなく何回壁をブチ破り、乗り越えていけるかということになります。幸二さんの、何度もドン底から這い上がっていくその姿にどれほど大きな刺激をもらったか。。競輪道を貫き通す生き様が私にとってどれほど大きな存在であったか。身体は小さくても夢と心が大きければ日本一になれるというのを見せてくれた事で自分は、より頑張ることが出来たと思います。今は只々感謝の気持ちでいっぱいです。引退しても会うことはありますが、もうあの勝負服姿を見ることはないのか、もうレースの中で語り合うことはないのかと思うことに寂しさを感じます。でも、もう苦しい練習をしなくてもいい、落車でバンクに叩きつけられる事もない、もう顔で笑って心で泣かなくてもいいんだと思うとこれで良かったんだろうとも思います。 寂しい気持ちもありますが心から 『本当に長い間お疲れ様でした。幸二さんのおかげで僕も競輪人生が充実しました。ありがとうございました。』と伝えたいと思います。